みなさん、本日も「高杉の!読みすぎ!書きすぎ!しゃべりすぎ!(仮)」に遊びにきていただきましてありがとうございます。
なんだかんだで、ブログ開始して1週間を超えました。
毎日1記事以上更新することができています。
今後とも継続できるように頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします。
さて、本日紹介する本はこちら!
著書名:学問のすすめ
著者名:福沢諭吉(現代語訳:齋藤孝)
出版社:ちくま新書
です。
言わずと知れた福沢諭吉の書籍ですね。
有名な一節「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」は誰しもが一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。
この書籍は明治大学文学部の教授である齋藤孝さんが、原作を現代語訳にて表した書籍となります。
それでは、その齋藤孝さんが現代語訳した「学問のすすめ」について見ていきましょう。
本日のもくじ
1.こんな方におすすめ
「学問のすすめ」はこんな方におすすめです。
- 教職者・子を持つ親御さん
- 指導職のビジネスパーソン
- 高校生・大学生で学問に没頭できない方
- 「何のために勉強するの?」という質問に答えられない方
- 正しい政治の在り方を見つめたい方
2.この書籍の特徴
上記でも触れましたが、これは福沢諭吉の「学問のすすめ」を現代語訳に表したものです。そのため、かなり読みやすくなっています。
(私は原作にも挑戦していたんですけど、途中で挫折してしまったことはここだけの話)
皆さんも一度は言ったがある、もしくは聞いたことがあるのではないかと思われるセリフ。
子ども「勉強なんかして何の役に立つん?」「歴史なんて大人になって使わないじゃん」
それに対して大人には、
大人「将来のためになるのよ。だから勉強しなさい」
といった返答でお茶を濁し、明確な返答をできずに済ましてきた(済まされた)方も多いのではないでしょうか?
子どもにとっては、まだ見ぬ将来だから、将来のためと言われても想像することができず、納得することができません。
福沢諭吉はこれらの問いに対して明確に答えを記しています。
その答えを「個々人の独立」「国の独立」という観点から述べています。
このまま子どもに説明すると難しいように聞こえますが、福沢諭吉の表現方法がその小難しさをカバーします。
つまり、比喩表現や具体的事例がとても秀逸なんです。
一見「ん?どういうことだろう?」って思える内容でも、その直後に分かりやすい例え話を持ち出しているですね。
さらに、私自身も読むまでは知らかなかったのですが、
この「学問のすすめ」はいわゆる「お勉強」についてばかり記載しているわけではないんですね。
身の上の生活や姿勢についても多く言及しているんですよ。
たとえば、
- 国民の義務と権利について
- 国の権利と義務について
- 私裁について
- 判断力について
- 実行力について
- 人望について
などその他多くのことについて記載されております。
それゆえに教職者だけでなくあらゆる層の方にオススメの一書であるわけです。
3.最後に
福沢諭吉の論は筋が通っており、納得のいくものばかりです。
これが1880年(明治13年)に一冊の本として出版されて以来、2019年になっても世に広がっているというのはとても驚くべき事実だと思います。
それだけ真理を突いているという証左なのではないでしょうか。
それでは、「学問のすすめ」(訳:齋藤孝)よりいくつか引用して終わりたいと思います。
子を生んで養うのは、人間だけではない。動物だってみなやっている。ただ、人間の親が動物と違うところは、子どもに衣食だけではなく、教育も与え、社会的なあり方をも教えるという一事にある。
しかし、世間の親は、子どもはよく生むけれども、それを教育するやり方は知らない。
耳の痛い内容ですね・・・。
子に衣食を与えるだけなら、あたりまえということなんでしょうね。
最近はその当たり前すらしない虐待などもニュースになっていることはとても残念ですが。それはまた別の時にでもお話できればと思います。
この世に生まれた者は、男であっても人間、女であっても人間である。この世に果たすべき役割がある、ということでいえば、世の中に一日たりとも男が必要でない日はないし、女が必要でない日もない。
その働きは同様だけれども、ただ違うところといえば、男は強く女は弱いということである。大の男の力で女と戦えば、必ず男が勝つだろう。これが男女の違いだ。
この時代に男女平等を謳っているのに、今日の社会の一部にも男女差別が根強いとこもありますよね。最近ではようやく男女雇用機会均等法や女性活躍推進法などの制定により、労働環境での男女平等制度は整ってきていますが、実態はどうなんでしょうか。
これもまた別のときにお話しできればと思います。
以上の引用はこの書籍の一部でしかありませんが、現代にも相通じる問題や課題などについて記載されている内容となっております。
ページ数も約250頁で細かく章分けされており、とても読みやすいですので、ぜひ読んでみてくださいね。