高杉の!読みすぎ!書きすぎ!しゃべりすぎ!(仮)

読んだ書籍について紹介するブログ。時折、労働法関連についても役立ちそうなことを紹介します。

しゃべりすぎ記録No.02【配置転換①】~転勤辞令って絶対従わないといけないのか?~

※スマホで見ている方、うまく反映されていないので、現在修正中ですので、よかったらPCで見ていただくか、今しばらくお待ちください。

修正完了しました。 

 

ようこそ、「高杉の!読みすぎ!書きすぎ!しゃべりすぎ!(仮)」にお集まりいただき、ありがとうございます!

 

私のブログを覗きにきてくださる方の声が聞こえるような気がするんです。

 

「あ。高杉のブログって本紹介しかしてないな。」

 

と。

 

まぁ、そう思っていらっしゃるかはわかりませんが。

 

そこで、今日は今までの方向性を変えて「しゃべりすぎ記録」として書いてみました。

内容がつまらんかったら教えてください(笑)

速攻で方向修正しますので(笑)

 

数年前から「ワークライフバランス」なんて言葉をよく聞くようになりました。

そこで、ワークライフバランスと関連して起こりうる裁判例を紹介しようかなと思います。

 

極力、堅苦しい表現は抜きにしていきたいと思うが、そのような表現が多用されている蓋然性も拭いきれないため、あらかじめご了承くださいますようよろしくお願いいたします。

 

え?すでに堅苦しいし小難しい表現使うなって?

分かりました。以下、ゆる~くご紹介していきます。

あえて法律用語を避けながら紹介していきますね。

※裁判の判決は各事案ごとに判断されるため、ここに記載されているものあくまでも参考程度としてご覧ください。また、法の要点をお伝えするために判旨などは一部省略している部分もあります。

 

今回は「転勤は絶対命令なのか?」というテーマです。

転勤って生活環境がガラッと変わるじゃないですか。

だから、そのことをきっかけにトラブルになって裁判になることって結構多いんですよ。

 

その裁判例で有名なのがこれです。

事件名:ネスレジャパンホールディングス事件

事件番号:平成17年(ネ)1771号

 

<事件概要>

<会社Y>
きみ、姫路工場に転勤ね。

<労働者X>
え。まじ?そりゃないよ~。配転先での勤務する義務ないでしょ?訴えてやる!

 

それで、どうなったか・・・

地方裁判所では、「会社Yは、労働者Xの同意なしに転勤を命ずる権限があることはたしかです。 しかし、業務上の必要があるからといっても、今回の配転命令による労働者Xに被る不利益は、 通常我慢できないほどの大きなものです。だから、今回のケースの配転命令は無効です!」

<会社Y>
は?まじで?納得いかねぇわ。高等裁判所に上告してやる!

 

<高等裁判所>
う~ん・・・。この場合は配転命令は無効です!労働者Xの勝ち~!
以下の点が判決の判断要素です。
・当該配転命令における業務上の必要性
配転命令による不利益とそれに対する企業側の配慮
(「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益・企業の配慮」といいます)

 

 っていうのがざっくりな内容なんですけど、

もう少しだけ細かく説明するね。

 

配転命令ってそもそも法律的には以下のように規定されているんですよ。

【重要】(判例法理)

会社は、労働者の個々人の同意がなくても配転命令を出すことができる。

でも、下記3点にいずれかに当てはまるような場合は、権利の濫用(※)として配転命令は無効になります。

※権利の濫用=権利として許されていても、必要性がないのに、むやみやたらとその権利を行使すること。

①配転命令に業務上の必要性がないとき

②配転命令が不当な動機・目的でおこなわれたとき

(あいつ、気に食わないから遠方に転勤させちゃえ、っていうパターン)

③労働者に被る不利益が、通常我慢できる程度を超えているとき

じゃあ、今回のケースでは、なぜ転勤命令が認められないのか。

 

それは、③の通常耐えられないほどの不利益、が労働者Xに認められたからなんです。

では、どのような不利益だったのか?

 

<労働者X>
実は、私の母には夜間の行動見守りや介助・援助が必要なんです。
これを私が今までやってきてたんです。
昼間に関しては、妻がやってくれています。
でも、私が転勤になっちゃうと妻が朝から夜間まで一人でやることになっちゃうんです。

<高等裁判所>
なるほどね。それは実際不可能ですな。しかも、お母さまは老齢ですし新天地での生活に慣れることは一般的に難しいよね。 それを考えたら、あなたと一緒に転勤先についていくことなんて無理ですな。 しかも、会社Yはこの労働者Xの不利益が被ることに対する代替案を検討するなどの配慮が必要でしょ?(育児介護休業法第26条より※) さらに、この労働者Xの配転が実現できないことによって、どのような不都合があるのか、具体的に証明してよ。 それがないのに、配転の権利を主張されたとしても、裁判官側も判断できないよ。
だから、会社Yの主張は受け入れることができません。高等裁判所は労働者Xの主張を支持します。
(※育児介護休業法第26条では、雇用する労働者の配置の変更で就業場所の変更が伴うものをしようとする場合は、その就業場所の変更によって子の養育や家族の介護が困難になるようなときは、その子の養育状況や家族の介護状況に配慮しなければならないことが規定されているのです。)

 

これで、配転命令によって被る不利益が通常耐えられない程度のものであることを、裁判所が判断しました。

<会社Y>
(ぐぬぬ・・・)負けました。

 

以上です。

本来の裁判内容を部分的に省略していたりする箇所があるので、

詳細はこちらの判決文をご覧くださいね。

(誰も見ないと思うけど(笑))

裁判所公式ホームページより↓

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail6?id=37783

 

いかがでしたか?

再度、要点をお伝えしますね。

  • 会社は労働者の同意なしに配転命令を出すことができます。
  • だけど、要件を満たしていないと権利の濫用として配転命令が無効になる。
  • その要件は、配転命令が①業務上の必要性がある、②不当な動機・目的ではないこと、③配転による労働者に被る不利益が通常耐えられる程度を超えていないこと

その他の裁判例では、配転命令が有効になったケースもあります。

興味がありましたらご覧ください。

東亜ペイント事件や帝国臓器製薬事件などがあります。

 

もし、解説が必要でしたら、コメント等・Twitter等でお知らせくだされば可能な限り対応します。

 

それでは!ばいばいき~ん!