本日も「高杉の!読みすぎ!書きすぎ!しゃべりすぎ!(仮)」に遊びに来てくださりありがとうございます。
先日は箕輪厚介さんの書籍「死ぬこと以外かすり傷」のブログ記事をTwitterにて投稿したところ、
箕輪さんご本人より「いいね」をいただきました。
箕輪さんありがとうございます。
前回記事をまだご覧になっていない方はぜひご覧になってくださいね。
さて、本日は「人望力」についてこの書籍からご紹介したいと思います。
著書名:「人望力」の条件 歴史人物に学ぶ「なぜ、人がついていくか」
著書名:童門冬二
出版社:講談社+α文庫
この「人望力の条件」ですが、「人望力」の要諦を
①人間通
②世間通
③経済通
④(人に対する)影響力
⑤人間力
の5つに分けています。
この書籍では以上の5つの点を基準に5章に分けて構成されております。
各章の内容は短いものなのですが、どれも興味深いものでしたので、
この際、各章を毎回細かく紹介していきたいと思いました。
そのため、今回はpart.1~part.5という5回に分けてご紹介してまいります。
- 組織内において指導職についている人(主任・係長)
- マネジメント職についている人(課長・部長)
- 経営者層の人(取締役)
- 学生対象に教育指導を行う人(教師・塾講師)
- 童門冬二さんを愛してやまない人(笑)
以前、作者の童門冬二さんについては「読みすぎ記録No.02」にてご紹介させていただきましたが、
再度、簡単にご紹介させていただきます。
1927年東京都のご出身。
東京都庁に勤め、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。
退職後は作家活動に専念。
歴史人物に焦点を当てて、現代の政治・経済・経営などについて述べられた作品を世に送り出している。
といった経歴の持ち主。
余談ではありますが、社会保険労務士登録をすると、「月刊社労士」という会報誌が届くのですが、その中でもコラム記事を執筆されています。
やはり、歴史上の各時代・各大名(組織)の知見があるため、現代の組織マネジメントについても含蓄のある内容が記載されております。
個人的には、童門冬二さんの作品は、
時代小説というよりは「ビジネス書」だと思っております。それほどビジネスパーソンにとって学びがある作品をたくさん執筆されてあると思います。
(普通、第1番目「人間通」から紹介するだろ!って思った方、後で体育館裏に来なさい。)
第2節は、人を鍛える
第3節は、人を育てる
という具合です。
とりわけ、「若手が育たない」「どのように育てたらよいのかわからない」「部下が思うように動かない」「人材が定着しない」などの声は断トツで多いです。
※細川重賢:肥後熊本藩の第6代藩主。今でいえば、熊本県知事のようなもの。
挙句の果てには、自身の着ている羽織を質屋にもって工面したお金で本を買うほど。
自身が貧窮生活で苦労したからこそ、今では民衆の塗炭の苦しみに敏感に反応することができる。そういった人の苦しみを理解できるリーダーである。
そして「時習館」という学校を建てるのだが、学長を秋山玉山に任命する際にこのように言ったという。
秋山先生、人づくりは木づくりだとお思いください。(中略)人を教える存在を、私は国家(この場合は熊本藩)の名大工だと思っております。名大工は、材木になってから木を見るわけではありません。苗木のうちからよく凝視しております 。最初に名大工が行うのは、”木くばり”です。
木くばりというのは、育てる相手が何の木なのか、という確認をすることです。スギなのかヒノキなのかケヤキなのかイチョウなのか、というように苗木の種類を確定します。そうすれば、のちの肥料はどれがいいか、剪定を行うべきかどうか、枝が痛んだときは副木(そえぎ)をしてやるかどうかなどの対策が自ら生まれてきます。
そしてその木に見合った育て方をします。この方法は人間にもそのまま通用できるでしょう。つまり、人間を木に見立てるならば、木は口がきけません。人間も同じです。育てられる側がまだ未熟で、自分の考えや能力をうまくいえない場合があります。育てる側がこれを確認し、その人間の生命と可能性を伸ばすようにすべきだと思います。その意味では、人づくりは木づくりであり、まず最初に木くばりが大切だと思います。
教育というのは、大きな川の前に立った連中を向こう岸に渡してやることだと思います。つまり、川を渡る知識と技術と勇気を与えることではないでしょうか。
まさに、教育の本質を突いたものではないかと思います。
学問や技術を教えるだけならば、それはある意味、まだ簡単なレベルだと思います。
なぜなら、育てられる側の努力で成長は担保されるからです。
しかし、「生命と可能性を伸ばす」「勇気を与える」ことこそ、人が人を教えることの欠かせない点ではないでしょうか。これは本人の努力だけではなく、教える側の人格や精神によって左右されるからです。
今、クライアントの組織を見るにつけて思うに、技術などを教えていても、「姿勢」「目的」「理念」なんていう精神的な部分にはあまり目がいっていないように思えます。
そこは指導職と経営者層が一枚岩となって伝えていく極めて重要な点であると思います。
組織において人材教育も戦略の一つですので、上記の点を取り入れることができれば、”組織風土に合った”人材が残りやすくなります。(組織風土に合わない場合は、自ら辞めていきますからね。)
教育は”木つくり”
木を育てるには長い年月が必要です。
その長い年月の中で、害虫や病気から守り、水を上げ、日光を浴びせる。
人材も同様です。
困難や挫折といった経験があったとしても、そこに励ましと勇気を与え、少しでも自分の力で活躍できる場を与える。
このような繰り返しがいつの間にか大木を育て、
木々の集まりが林になり森という人材群になるのではないでしょうか。
いつになく真面目にしゃべりすぎましたね。
次回も童門冬二さんの「人望力の条件」よりお送りいたします。
遊びにきてくださいね!
したっけね~(@^^)/~~~